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嬉しそうにヨーグルトドリンクを見つめる先生に、何故かドキッと心臓が高鳴る。
ん? 何だ?
「あー、じゃ、俺帰ります」
「はい、気を付けて帰ってくださいね?」
「先生は?」
「僕もコレを戴いてから職員室に戻ります。まだ仕事が残っているので」
コレ、と先生が掲げたヨーグルトドリンクに、何だか照れ臭くなって。
「じゃあ……」
先生も気を付けろよ、なんて気の利いた言葉も言えず、俺は逃げるようにその場を後にした。
さっきの『ドキッ』は何なんだ?
気のせい、気のせいだな。
結局帰りにコンビニに寄るのも忘れて、俺は真っ直ぐ家に帰った。
頭の中から貧血先生のあの儚げな笑みが離れないのも……気のせいだ。
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