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その人を初めて見かけたのは、この萌伏学園に入学してすぐの体育の授業の時だった。
「これから君たちの体育の教科担当になります、城ヶ崎千里です。よろしくお願いします」
ペコリと頭を下げたその人は、体育の教科に似つかわしくなく細身で色白。
黒いジャージを着てはいるが、見た目だけだと体育教師だと思えないのだ。
何より衝撃的だったのは。
「しばらくは皆さんの運動能力を測る為の……スポーツテストを……」
「先生?」
「……っ!」
授業を始めて数分で、その先生は真っ青な顔でぶっ倒れてしまったのだ。
「先生!?」
「え、大丈夫!?」
「先生ー!」
そしてついたあだ名が『貧血先生』
この学園、大丈夫なのか?
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