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駅を降りると、すでに見物客らしき人でいっぱいだった。
「スゴイ人だねー」
「荷物、預けて行こっか。確かあっちにあるから。」淳くんが先頭を行く。
会場はちょうど、桜が満開だった。
それに人、人、人ー。
「はぐれないようにしろよー?」
「お前方向音痴なんだから」
和が隣に出てきて、囁く。
「うるさい!」
「んふふ。何怒ってんの」
何事もなかったかのように話し始める和。
心地よい風が吹き、花びらが舞う。
「キレイだねー桜」
「ん...そうだね。
でもやっぱり、晴のほうがキレイだよ?」
「またー。本当に上手いよね、冗談。」
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