クリスマスのお買い物

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   ***  若向けのファッションブランドが並ぶ一角。  刃の少し後ろに、サトルがきょろきょろしながら歩く。  買い物荷物は、彼が「ちょっと仕舞って」おいたそうなので手ぶらだ。 「何か、浮かない程度にキマる物、1コあったら良いんですよ」  刃は次々と店内を見ていく。  商品全てに興味津々のサトルは、立ち止まったり追いついたりと忙しい。 「面白いねえ。でもこんなお店、一人で来ると気後れするかなぁ」 「どの口が言うんスか」  一見、物腰やわらかで優しげな彼。  その実、ひとたび好奇心にかられれば、言動に遠慮が無くなることを刃は知っている。 「……まァ、サトル君なら、あるのかもな」  わざとらしく言って笑い、また彼女は次の店先を見はじめる。  
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