クリスマスのお買い物

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   ***  雑貨屋をのぞいていると、横から白い手が伸びた。  女性の横顔が刻まれた、カメオ風のブローチを取る。  目を向けると、エリックが手にしたそれを見つめ、物憂げに目を伏せていた。 「……閣下もいらしたら良いのに」  呟きを聞き、刃は苦笑する。  銀髪の巻き毛、基本的に黒ずくめ。目鼻立ちから体つきから整いすぎた、死神。  外人すら珍しいこの地方都市で、あんなのが町を歩いていた日にはどうなることか。  たちまちケータイを構えられ、数分後にはその画像がネットに拡散してそうだ。  カメラに写るかどうかは知らないが。  
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