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「え、俺の分まで持って来て下さったんですか!?」
「お前がまだ来てなかったみたいだったからな。
まぁ、早く来た方のどちらかが持って来る方が効率的だろう?」
「有り難う御座います!」
1年はキラキラした笑顔で名簿を両手で受け取って、自分の持ち場についた
それから20分後
登校開始時刻が近い所為か人が段々多くなってきた
違反者は引き止め、服装を正させて学年、組、番号、名前を聞く
本日3人目の名前を書いていたら、後ろからなんともゆるい声がかかる
「ひーなーちゃーん
今日も真面目だなぁ」
「ひなちゃんと呼ぶなと
何回も言っているだろう!!」
俺は思わず条件反射で怒鳴る
だが、ムカついてしまうのはしょうがない事だと思う
そのなんともゆるい声で人のコンプレックスである、ひなちゃん呼びをしてくるのだから
てか、周りのギャラリーよ
あーあ、また始まったよみたいな目やめろ
「そんなかっかしなくていいじゃん?
名字なんだからさ」
「名字であろうと、ひなちゃん呼びは気に喰わんのだ」
申し遅れたが俺の名前は
…雛罌粟 律だ
ひなちゃんと呼ばれるのはこの所為である
「じゃあ、律っちゃんがいい?」
「駄目に決まってるだろう」
因みにゆるい声で、先程からふざけた事をいけしゃあしゃあと抜かすこいつは
椿 正護
同じクラスのお調子者だ
えー、けちーとか聞こえるが無視だ
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