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俺は学校が嫌いだ。
勉強することは別にかまわない。
成績も悪くはないからだ。
問題は会いたくないヤツに会わなければならないからだ。
俺はトイレに行くと葉月に言って一旦別れた。
そしてトイレを済ませて教室に行こうとする2、3人の生徒が待ち構えていた。
そのリーダーと思われる生徒が話しかけてきた。
「おい白鐘!テメー、朝から木山と登校してきたらしいじゃねぇか!」
その男は筋肉も鍛えているようでザ・体育会系という男だった。
確か名前は大熊 正志だったような。
その周りの生徒は顔は見たことあるが名前は分からなかった。
「まぁ確かに一緒だったぞ。」
「お前みたいな根暗みたいなヤツが木山と一緒で許されると思ってんのか!?」
大熊は俺に怒鳴るように声を荒げた。
また面倒くさいヤツに絡まれた…
確か大熊は何日か前に木山に告白してフラれたんだっけ。
俺にはなぜ大熊があんなクレイジーな女に告白することが疑問だった。
とにかく面倒くさいことになった。
「悪いけど用事があるから退いてくれ。」
俺がやむ負えなく無理やり逃げようとした。
「おい!待てよ!白鐘!」
大熊は無理やり逃げようとする俺の胸ぐらを掴んできた。
その時、俺のよく知る声が聞こえた。
「アンタ達何してんの!?」
声の主は葉月だった。
葉月は睨むように大熊達を見た。
「チッ!覚えてろよ!」
再び怒鳴り大熊達は教室に戻っていった。
「何があったの?」
葉月は心配そうに俺に声をかけてきた。
「別に…」
俺は葉月が自分のせいでケンカになったことを責めると思い敢えて内容を言わなかった。
キーンコーン。
その時タイミング良く予鈴の鐘がなった。
「教室に戻るぞ。」
「…うん…」
葉月は納得しなかったがやむ負えなくこの話は終了となった。
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