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天上に瞬く星の輝き。
私の視界を遮る愛しい人の優しく艶っぽい顔。
「余裕そうだね?」
クスッと笑った顔が可愛らしいと思ったけれども、洋ちゃんが私の弱い部分を触ってきて、私は呆気なく彼にしがみ付いた。
「洋ちゃん、ねっ、ダメったらっ・・・。」
「ダメじゃないよ。いいでしょ?」
耳元で囁かれる甘い声色に含まれるイタズラっぽい響きを聞きながら、生温かい舌の動きを感じて、私はアラレもない声をあげた。
「可愛いっ。もっと乱れるとこ、見せて。」
私の弱い部分をいくつも同時に刺激して、理性が効かなくなるまで弄んでくるオオカミ男。
「洋ちゃん・・・お願いっ・・・」
切ない声で洋ちゃんに、早くと願う。
私の懇願に、それまで私の体を貪っていたオオカミ男が顔を上げて、私の目を覗き込んでくる。
くすっと笑う顔は妖艶だけれども、可愛らしい。
「可愛いっ。好きって言って?」
「好きっ・・・ねっ・・・お願いっ・・・。」
「うん、ちょっと待ってね。」
私の頭をゆっくりと撫でて
ちゅっとおでこにキスを落として
それから私に背を向ける。
カサカサと音がする。
「アレ?おかしいなっ。」
笑っちゃいけないと思うのだけれども、さっきまでの熱はどこに行ったのか、ついつい頬が緩んで現実世界に戻される情熱の狭間のひととき。
この時間が大好き。
本当に愛しいと思うから。
「もう、笑わなくてもいいのに。」
ぷぅっと怒ったような顔をするけれども
「笑ったお仕置き。いっぱい感じて声、聞かせてね?」
可愛い顔から、妖艶なオオカミ男に変身して。
私を宇宙の果てまで連れて行く。
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