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一週間の真ん中の水曜日。 午後9時を時計で確認したら、スマホを片手に美代ちゃんに電話をするのがいつのころからか、俺と美代ちゃんの定番。 これと言って、連絡しないといけないようなことは何もないけれども、困ったことが起きていないか、週末は何をしようかと5分くらい話すだけ。 いつものように、美代ちゃんに電話をした。 「もしもし?洋ちゃん?」 「うん、こんばんは。」 「ふふっ、こんばんは。そろそろ電話がかかってくる時間だなって思っていたよ?」 楽しそうな声を聞いて、嬉しくなった。 待っていてくれたんだなと胸の奥が温かい気持ちで満たされる。 「そっか。週末はどこに行く?」 お泊りをした次の週は、お泊りには行かない。 俺の決めた暗黙のルール。 外で、おもいっきりデートをしたい。 誰の目からも普通のカップルでいられる普通のデート。 そうでもしないと、毎週入り浸りたくなるくらいに、美代ちゃんの傍は落ち着くから。 「あっ、あのねっ、それなんだけど、うちに来ませんか?」 ごくりと生唾を飲み込んだ。 だって、この前もお泊りに行ったし。 俺、週末はどこに行くって聞いたんだし。 若干、間ができてしまったけれども。 「デート、嫌なの?」 いつも、楽しんでくれてると思っていたから二人で出かけるのが嫌なのかと思った。 疲れるのかなって。 「・・・違うんだけど・・・。あのね、生理で・・・ちょっと多い日になりそうな予感で・・・。」 モジモジした雰囲気が電話からでも伝わってくる。 なんて恥ずかしいことを言わせてるんだろうと焦った。 「あっ、ごめん、そういうことか。じゃぁ、無理に会わなくても」 「だから、会いたいから!!!でも、外に出歩くよりもゆっくりしたいって思ったから。」 無理に会わなくてもいいよと続けようと思った俺の言葉を強い口調で遮って会いたいと言われて、ドキドキした。 俺も、会いたい。 すごく嬉しい。
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