179人が本棚に入れています
本棚に追加
/141ページ
最初から、惹きつける人だった。
ななちゃんも、オーラの明るさが違うって言ってたなって、そんな妙なことを思い出して、ふっと笑ってしまう。
そんな時でもないのに、笑ってしまう自分は不謹慎だと思う。
でも、笑うしかない。
どうしてだろう。
気持ちは変わっていない。
私はずっと、ちぃくんが好きだと思う。
城田さんに、ずっと彼が好きだって言えるのかって聞かれて、答えられなかった。
でも今は違う。
たぶんきっと、ずっと好きだと思う。
こんなことになって、初めて知った。
初めて理解した。
どんなときにも、まず私の頭に浮かぶのはちぃくんだってこと。
ことちゃん、って。そう呼んでくれる声が、耳の奥に聞こえてくることに。
でも、だからこそ……一緒にいられないと思った。
最初のコメントを投稿しよう!