2/6
179人が本棚に入れています
本棚に追加
/141ページ
 ***  さんざん悩んで、悩んで。  辛かった記憶も頑張って思い出した。  ちぃくんとの最後のあれが、やっぱり私にとっては大きくて。  許すとか許さないとか、そんなんじゃなくて。  本当にこのままでいいのかって思うきっかけになった。  私は、この人をこのまま好きで、この人のそばにずっといる。  その結論に向かって漫然と生きていく。  それが正しいことなのか、って。疑問に思うきっかけになった。    でも、それは言い訳かもしれない。    だって、私は社会人になって、城田さんに出会ってしまったから。  もし何もなかったら、城田さんに対して、何も思わず、一先輩として認識していただけに留まっていたのだろうか。  それは、分からない……  分からないから、怖くて、苦しかった。
/141ページ

最初のコメントを投稿しよう!