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 「ねぇ、ちぃくん。……お別れ、しよう。私たち」  力を振り絞って、そう口に出していた。  どうしてそんなことを言ってるのか、自分でも本当のところはわからない。  分からないけれど、もう、そう言うしかないんだって。  気持ちが言葉とその意味に追いついてないのに、そんな言葉を口にしてしまっていた。  目の前に立つちぃくんは呆然としていて……でも、どこか怒りを込めた眼で私を睨みつけているようにも見える。  ちぃくんのそんな顔、見たくない。  ましてやそれが、私に向けられているだなんて、対面している今ですら体が縮こまってしまいそうだ。  けれど、その視線から逃れることも、その顔を受け止めることからも逃れちゃいけないってことだけは分かっているから。  だから、ぎゅっと手を握りしめて顔をあげなくっちゃって思ったけど、やっぱり自然と顔が下がってしまう。  そんな私に耐えかねてか、ちぃくんに重苦しいため息を吐かれた。  もうきっと、私なんかにはついていけないって呆れているのかもしれない。  そう思い出したら落ち込む気持ちが止まらなくて、勝手だって分かっているけれど、熱いものがじわじわ込み上げてきて、頬につぅっと滴が零れ落ちた。  「本気で言ってるの?」
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