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もうすぐで私の26回目の誕生日・・・。
琉希とは順調に交際が続いている。
だけど
私も彼も仕事が忙しいし、お互い住んでる場所も離れている為に会えるのは月に3回程度。
本当はもっと会いたい。
でも
なかなか上手く行かないものだ。
会いたくて会いたくて仕方がない。
もしかしたらまだ怖いのかも。
また彼に何かあったらって。
側にいればきっと不安を感じる事も無いんだろう。
「静乃!」
「琉希・・・」
琉希は待ち合わせ場所で待っている私を見つけると、私を抱きしめた。
「ひ、人が見てるよ?」
「悪い。でも、ずっと会いたかったから」
私の誕生日当日は平日でお互い仕事があった為、私達は休日にお祝いをする事にした。
「静乃は26才になったのか」
「ふふ。琉希くんより年上ですよー?」
「中身は幼いけどな、静乃は」
「もう!すぐ子供扱い・・・」
「ほら、行くぞ」
「うん!」
琉希とデートだ。
「桜、綺麗に咲いてるな」
「本当。たまにはこうやって公園をのんびり歩くのも良いもんだね」
「ああ」
私達は手を繋いで公園を歩く。
桜を眺めながら・・・。
「あれが確か山桜だったな」
「琉希詳しいね?」
「本で見たんだ。山桜は静乃っぽいなぁって思ったから特に印象が強い」
「私っぽい?」
「山桜の花言葉は・・・あなたに微笑む。まさに静乃らしい花言葉だと思った。静乃はこんな俺にも微笑んでくれたからな」
「そ、そうなんだ」
私っぽいか・・・
「だから、俺は山桜が一番好きだ」
「琉希・・・」
「って、何か恥ずかしい事言ったな。俺・・・」
「ううん。そういうロマンチックなとこ、素敵だと思うよ」
「そんなニヤニヤするな、静乃」
「ふふ、照れてる!」
「うるさい」
私が一番笑顔でいられるのは君の前だ。
琉希の側にいると自然と笑顔が溢れる。
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