始まり

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これは後々に分かったことだが、仕様として電話の主(ゲームマスター)の定めたもの意外が迷宮に迷い込むことは無い。 そして、迷宮は一度部屋に入ると、構成、階層、広大さといったマップ情報を全て初期化したあと、再編成される。 もちろん、同じ構成になることは限りなく無いに等しい。 結局その日はなんとか太陽が昇り始めるまでに床に就くことは出来た。 そしてまた、その日の帰り道。 俺は、眠気と倦怠感に全身を襲われながらとぼとぼ歩いていた。 もうこの際だから友人の家に泊まろうか、とも考えていた。 そんな中。 また電話が鳴る。 同じ声ではあったが、昨日とは口調が違う電話相手だった。 『ハロハロー。元気してるかな?そんな分けないよね(笑)さてさて、この私、神様ちゃんはなんとなんと優しいから昨日の京魔君をみて温情を抱いてしまったのだ!てな訳で、助っ人読んどいたから頑張ってね』 そしてまた切れた。 それと同時に目の前に女の子が現れた。 「はじめまして。君が神様が言ってた京魔君?」 その子は、俺が昔、生まれて初めて一目惚れをした初恋の相手だった。
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