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そして、今日の初エンカウント。
《Knight of the darkness》LV6
日本語にすれば闇の騎士。
名のままの見た目で黒い鎧に直剣と盾といった装備だ。
すかさず志保が装備の刀を抜刀。
この家だけで適応される能力値によりすさまじい速度で闇の騎士の左腕を切断する。
彼女は幼少期から剣術を学んでいたようですさまじい精度も誇る。
俺は偶然、敵からドロップしたレア武器の弓。固有名疾風の弓で援護をする。
これがこの数日の立ち回りだった。
俺は、弓専用スキルの能力で敵の弱点を的確に照準し射撃する。
スキルは使用すればするほど練度が上がる仕様だ。
100が上限の今は10の熟練度だが、レベル差3以内なら十分に照準できる。
弱点として表示された右腹部を的確に狙いスタンを誘発、志保が刀専用スキルによる加速で止めを刺した。
闇の騎士はうなり声を上げて黒く灰のように崩れ去った。
「お疲れ。ありがとう。俺も早く近接武器を扱えるようになったら交代できるのになぁ」
俺のこの発言には意味があった。
この迷宮での武器の適正は使用者元来の能力が基本となる。
しかし、近接に関してまったくの初心者であった俺はスキルアシストのある中距離武器の弓を選んだ。
「いえ、わたしもこの状況を楽しんでいますので。大丈夫ですよ」
毎回この返し、さすがにあきらめる事にした。
「じゃあ、次行こうか」
「はい」
この手のオープンステージは広大すぎるためマップがステータス画面から閲覧できる。
そして、自室を目指して歩き始める。
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