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ただ、先にも述べたがマップが支給されるタイプの場合はマップ直径が5キロを越えることがある。
今回も入り口から自室までの距離は3.5キロほどになっていた。
今までエンカウントした敵の最大射程が1キロもなかったことを考えると、今現在俺の索敵スキルに引っかかる敵は特に害のない範囲である。
索敵スキルはレベルに応じて範囲や効果が向上する。
その為、志保の方が数倍の索敵スキルを持っている。
残り2キロとなった頃、志保が慌てて抜刀。
刀が通った後を真っ二つに切れた銃弾が通った。
銃弾スキルなどというものはモンスターのスキルには無いはずだった。
しかし、ここは一応自宅である。
俺、志保、両親、そして留学中の姉を除けば他人はあまり入る機会は無いものである。
志保が索敵スキルを全開にし狙撃者を追跡し始めると同時に俺も長距離レンジスキル補正に集中する。
元来の弓は時代によって異なるが無論200メートルが射程限界だったりする。
しかしここは神が作ったまるでゲームであるかのような世界だ。
スキル補正さえ駆使すれば2キロの射撃も不可能では無い。
簡易メッセージで志保に狙撃する旨を伝える。
迷宮ステージでも志保の刀スキルはリーチが生まれたりスピードによる攻撃が中心の為200メートルでは互いが邪魔になることがある。
そこで、俺は射撃スキルよりさらに長距離レンジでの狙撃スキルを磨くことに集中していた。
本来レベル×2から3が適正なスキル値だとされているそうだが、狙撃スキルのみ俺は4レベルながら25のスキル値を誇っている。
そして走っているうちに視界に入る敵情報によると。
種族は人間。レベルは9。使用武器はアンチマテリアルライフル。
となっていた。
武器の種類が表示される時点で相手はプレイヤーであることは間違いなかった。
そしてレベル差は5。
この迷宮ではレベル差でもスキル補正度に違いがあり10レベル以上離れた志保には1キロでも当たる確率は低い。
しかし5レベ以下なら1.5キロの狙撃が可能だ。
敵との距離は1.2キロ。
志保は交戦しながら狙撃しやすいポイントへと誘導していく。
0.8キロまで近づきスキル的必殺距離に入った時引き絞っていた弓を撃ち放つ。
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