1#死にたがるカラス

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 「おい・・・僕の自慢のトキ色の翼をどうしてくれるんだ・・・  お前のせいで、油まみれだ!  何でお前は死にたがるんだ?  理由を言え!」  トキのサクは、脚で死にたがるカラスの胸ぐらを掴んで声色をあらげた。  「そうキレるなよ、トキよお。『天然記念物』のプライドが傷ついたなのは解る。  でもなあ、今このカラスは相当気が滅入ってるんだよ。」  「だからどうすりゃいいんだ!」  カワウとトキは異口同音で、カラスのコンビに反論した。  「みんな・・・馬鹿な自分の為に・・・すいません・・・」  死にたがるカラスは、項垂れた顔をあげて蚊の鳴くように呟いた。  「すいませんで済んだら・・・!」  「まあまあ、落ち着いてカワウさん。」  カラスのバルは、くってかかろうとするカワウのレミを必死に宥めた。  「自分は・・・流浪カラスの『キィオ』。世界一大馬鹿なカラスだ・・・  自分なんか・・・生きる価値なんか・・・」  「あー、この話し方!虫酸が走るぜ!」  「だから、それは!トキさん!」  今度はトキのサクがくってかかり、カラスのアスレッドが必死に宥めた。  死にたがるカラスはそっと呟いた。  「そもそも自分は・・・」    
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