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成る程ねと、話を聞き終わった霊夢は改めて魔理沙の身体を見る
魔理沙は現在、腕をつっかえ棒の様に伸ばして身体を支えた状態で、なんというか凄く……
「気持ち悪いわね」
「それはカシマさんがか?それとも私か?なぁ?」
「あ、ごめん本音が」
「他人事かっ!こっちは本当に困ってるってのにさ!」
「そりゃそうでしょう?私無関係だし」
「酷っ!?そりゃないぜ霊夢~!」
「だぁー!くっつくな!暑苦しい!」
縋り付く魔理沙の顔に、無慈悲で理不尽な陰陽玉が炸裂した
足を奪い取られ、助けを求めたら顔に陰陽玉を叩き付けられる魔理沙……物凄く不憫である
「で、どうすれば良いんだって話だけど、そんなのカシマさんをぶっ飛ばせば良いじゃない。それで万事解決よ」
「イテテテ……。そう言われたって、こんな身体じゃ、私一人で見つけられる訳無いだろ?」
「まぁ、箒が乗れなくなったアンタじゃ、何年掛かるやら……ね」
「だから手伝って欲しくて、こうしてお前の所にきたんだろ」
「イヤよ、めんどくさい」
「ハァ!?」
霊夢は魔理沙に背を向ける様に、ゴロンと横になる
暑くてただでさえ気力を削がれた霊夢だ。こうなる事は当然である
それを見た魔理沙は、ギャーギャーと霊夢の耳元でまくし立てた
「何でだよ!友達がこんな目に遭ってるのに!」
「何が友達よ。こんなクソ暑い日に面倒事を持ってくる友達なんて知らないわよ全く……」
「なっ!?酷いぜ霊夢!なぁ、助けてくれよ~!この通り!」
「素敵な賽銭箱ならあっちよ」
「金取るのかよ!?」
「あのねぇ……私、今暑くてすんごい怠いの。もう動くのも嫌なの。分かる?」
「ぐぬぬぬ……最初は私の事、ちゃんと心配してくれたじゃないか」
「案外元気そうだから良いかなって。さ、後は自分で頑張んなさいよ」
後ろ手に手を振り、最早梃子でも動こうとしない霊夢。此処までくると案外、鬼畜と言われても仕方ないレベルである
ならばと、魔理沙も行動を開始した
「あーそーかい分かったぜ。じゃあ、私は霊夢が助けてくれるまで此処で駄々捏ねてやる!ほら、止めて欲しかったら助けろ!」
「アンタ、暑さとキノコの胞子で頭可笑しくなってんじゃないの?」
「人をバカみたいに言うな!ほら早くしろ!この脇巫女!鬼巫女!鬼畜巫女!」
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