第7話

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「美味しいですねっ」 「そうですね」 互いにお酌をしながら、その会話ばかりを繰り返す2人を前に、飯山さんに無理やり手渡されたオレンジジュースをチビチビ飲む。 「ねっ。美味しいですね、雛森さんっ」 「……そうですね」 『ここから離れるな』ということらしいが。いい加減解放してもらいたい気持ちが、私の口調をぶっきらぼうにさせる。 「課長っ、美味しいですねっ」 「そうですね」 嫌な顔ひとつせず、酔っ払いの飯山さんに付き合える乾課長は素晴らしいと思う。
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