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素晴らしい。と、言えば
「あ!日本酒!いいですねっ、俺もまぜてください!」
この人の空気の読めなさ、鈍感さも、悪い意味でそう表現していいのかもしれない。
「乾課長、両手に花じゃないですかー。いいなー、片方譲ってくださいよー。って、あ。雛森さんはダメだよね。お手つきだから!」
アハハッ!と、大口を開けて笑い、私の隣に腰を下ろす佐藤くん。沢山の言っては言えないことを口にし、私の無表情を更に悪化させた。
しかし、正直過ぎる彼のその遠回しな言い方から、どんな目的でこの席に来たのかは容易に想像できる。
子供か。と、呆れたくもなるが
「ね。飯山さん。次は焼酎どう?俺、美味い飲み方知ってるんだよ。一緒にやってみない?」
どうやら、飯山さんを乾課長から奪いたいらしい。
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