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"感情"
それが知りたくて、ただ自分のその思いだけで、僕は人を傷つけ続けた。
傷つけているなんて、考えもせずに、知っていたとしても関係なくて。
ただ、自分に一番足りない"感情表現"が知りたくて欲しくて、何人何十人と犠牲にしてきた。
誰か教えて。
そんな心の叫びなんて誰にも届かない。
僕はなんで分からないの。
そんな疑問誰も答えてくれない。
『知りたいなら、自分で確かめてみろ!!』
けど、最後の一人は―――"僕を見て"そう言った。
恨んでもいい相手を僕から助け、そいつに向けていたナイフを自分に向けて見ろって、自分で確かめろって。
データを見るんじゃない。自分自身で。
俺に教えてくれると言った。
俺に分かるまで教えてくれる。
一緒に居る中で、教えてくれる。
『ハイジにはちゃんと感情も分かってるから大丈夫だ』
優しく微笑んでくれる。
僕が傷つけ、けれど僕を救ってくれる人。
一人ぼっちだった僕を救ってくれた優しい人。
僕の一番大切な人になった。
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