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「んーん。美味しそうに食べるなぁと思って」
そんなゆきちゃんって本当に可愛い。
「うん。俺、ここの親子丼大好きなんだ」
「そんなに美味しいの?じゃ、一口ちょうだい?」
「うん、いいよ」
え?マジで?
ダメもとで言ってみただけなんだけど。
「じゃ、あーんして?」
うそ!?
食べさせてくれるとか、マジ嬉しいんだけど!
只でさえ間接キスゲットでにやけちゃうのに、その上あーんとか!
やーん、恋人同士みたーい。
でもそれは言わないでおこう。
言っちゃったら絶対照れてしてくれなくなっちゃうから。
「あーん」
言われた通りに口を大きく開ける。
よし、スプーンが口に入ったら思いっきり舐めてやる!
若干変態の域に入ってるけど、こんなチャンスは滅多にない。
後悔しないようにせねば。
「なんか、恋人同士みたいですね」
その言葉で、あともう少しで口に入りそうになっていたスプーンが止まった。
「直人?余計なこと言うなよ!」
「だって、ほんとのことだろ?普通、友達でそんなことしないだろ?女子ならともかく、男同士でそんなことするの恋人同士ぐらいだって」
キッと睨み付けた俺の視線など余裕で受け止めて、直人はサラリとそう言った。
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