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ーーーゾワッ!
「うっ!?」
突然、背後から背筋が凍るような気配を感じた。だが、後ろを向いても誰も居ない。気のせいだろうか。夕暮れの空が次第に暗くなって行く。約束の時間からとっくに30分も過ぎている。一体どうしたのだろうか。
「ヒデさーん!」
俺を呼ぶ声が聞こえた。やっときたか、と頭をポリポリ掻きながら、赤ペンキの塗られた洒落たベンチから立ち上がった。
「えらく遅かったなあ健太。何かあったのか?」
「いや~、ごめん!ちょっと近くでアンケート取られちゃって」
「別に良いが、詐欺には騙されるなよ?そういう詐欺もあるらしいからな」
「以後気を付けます!さて、そろそろ行きましょう!」
「ああ」
その後、俺たちは飲みに行くべく、3軒の店で飲み、少しの間飲み仲間たちと喋り、まだアルコールが抜けきっていないまま、方々に別れた。
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