第1章

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時は西暦2130年。 車はまだ空を飛んではいないが、キッチン製品は目覚ましい進化を遂げた。 フライパンに切った食材を乗せ、料理名を選択すれば、コンロが勝手に調理を行ってくれるようになった。 まぁ、コンロの至る所からタラバガニの足を彷彿とさせるアームがわっさわっさと生えてきて、四方八方に入り乱れる様は正直キモ… 失礼、エレガントとは言い難いが、便利になった事は間違いない。 トースターはパンの焼き加減を 「ソフト」 から 「ギャラクシーハード」 までの100段階に設定できるようになった。 ギャラクシーハードなど最早、ただの消し炭にしか見えないが… そういう嗜好の方もいるという事だろう。
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