第1章

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電子レンジは 「その時の体調や、猫舌の有無に合わせて自動で加熱温度を調節してくれる」 という、バファリン並の優しさを兼ね備えているし、包丁に至っては任意のボタンを選択すれば有名シェフがホログラムで登場し、食材の切り方を懇切丁寧に教えてくれる。 もっとも夜中、何かの拍子に電源が入ってしまうと、暗闇の中に包丁を持ったオッサンが浮かび上がるという事態に陥る訳で… 草木も眠る丑三つ時に 「さぁ楽しいクッキングの時間だよ!!HAHA!!」 という陽気な声が響き渡る、ホラーな事件が勃発する。 ちなみに私は夜中、トイレに行こうとした時にこの事例に遭遇し、恐怖のあまり2、3滴チビった事がある。
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