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【秘密結社】 「……どうやってこの人材たちを集めてきやがったんだ」  円卓にそれぞれ座る彼らを見据える浅間に、「最初は荻野さんと霧ヶ峰さんと僕だけでしたよ」とにっこり笑って彼に声をかけたのは榊原だった。  だが、僕らだけでは荻野さんが視た事象を変えることはできなかった。そう言いながら書類を浅間に渡す。  それはまるでゲームの攻略だった。幾度にも渡るルート分岐。赤い罰印。ただ一つ、ルート48だけが罰印が付いていなかった。 「何からお話ししましょうか。まず――僕の能力はタイムリープです。人工的に植え付けられた能力で、死ぬたびに時間を巻き戻ります。もちろんその分寿命を使ってですけど」 「まず、彼――鳶坂さんは家族が皆殺しにされた時に一緒に死んでしまう確率が高かった。ですが、僕と高岸さんがhevenの取材である超能力者と対峙することで彼だけは守ることができた。まあ、それが彼にとっていいことかはわかりませんが」  鳶坂はそれを初耳のように聞いている。 「カランディスさん、モルドレッドさん、クロードさんに関しては2024年で生き残ること――特にクロードさんとモルドレッドさんはどうあがいても両立はできないと思っていたので団長さんの選択には感服しました。それ以外にもクロードさんやモルドレッドさんの心境の変化もあるでしょうが。カランディスさんに関しては正直元から生存率が高かったですし、炎魔術にさえ気をつけていれば、という感じですかね」  それぞれ、思うところがあるのか神妙に頷いている。浅間は静かに息を吐くと「じゃあよ、やっぱ本来俺はあの時に死んでたってことなんだな、荻野」と両隣に座る友人を一瞥した。 「そうみたいだね。俺だってまさか撃たれるとは思ってなかったしいろいろ想定外なことは起きたけど――あのままだと浅間先輩は死ぬんだろうなって、なんとなくわかった」  浅間と荻野の脳裏には同じ光景が浮かんでいた。 ☆ 続く。ぶっちゃけ今回の功労者って榊原さんじゃねっていう話
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