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【仲間割れとそれから】
「怖いよ……もうやだ……もうやだよ……」
団長の悲痛な呟きに、クロードは黙ったまま瞳を伏せる。
「なに弱音吐いてんだよ。テメェが決めたことじゃねえか」
「浅間先輩、やめなよ」
団長に掴みかかろうとした浅間を荻野が制す。それを見ていた相模は「じゃあどうしたいの? 俺はずっと忠告してたよね? こうなるのはわかってたよ」と団長を見下すように吐き捨てた。
「相模さんとカイさん達だけで戦えばいいじゃない、強いし。元々私達は巻き込まれただけなんだし――」
「私、最後まで戦うよ。団長さんの分まで。だから大丈夫。平和な世界で暮らしてね。ごめんね、気づいてあげられなくて」
雛がそう言って団長を抱きしめる。違う、そうじゃなくて。そうじゃなかった。自分が言いたいことは、自分のしたいことは。皆で平和な世界に戻りたかったはずなのに、言葉に出したことは戻しようもなく。
「……私も雛ちゃんと戦う」
空ねーさんがそう言うと、吉川と上野くんもそれに同意する。私だけが、彼らと違う位置にいる。
「確かに団長の言う通りだ。これは俺たちの問題だからね。ねえ、クロード」
「……俺は団長の護衛を続けます。襲われないとは限りませんし――ですが、戦うことを拒みはしません」
クロードの言葉に、団長は黙ったまま彼の目を見据えた。それを聞いていた荻野は「なーに、この雰囲気? どっちかにつかないといけない系なの? じゃあ安全そうな団長ちゃん側に行こうかなー」と彼女の頭をぽんぽんと軽く触る。
★
団長の覚悟が足りないor傷ついている人間が多いほど発生確率が上がるイベント。
団長側にはクロードと荻野がつきます。
実はこなしておくとこのイベントの後半に立川の覚醒イベントがある感じのやつ。
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