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デートの予定なんて考えて、そのプランなんてものを考えて。
いい気分で部屋に戻ると、先輩がまだ俺のベッドで眠っていた。
しかも寝相悪い。
そこにいるけど、なにもなかったことにして、シャワー浴びて顔を洗って着替える。
洗濯物をまとめて洗濯機に運んで。
メイちゃんも洗濯。
1台しかない洗濯機。
先にとられていたから、またメイちゃんの部屋で洗濯が終わるのを待たせてもらう。
なんでもない話とのんびりした時間。
一緒に掃除をして、俺の部屋も掃除してくれることになって。
部屋にはもちろん先輩がいる。
俺は見えなかったふりで掃除をするけど、メイちゃんが夢じゃなかったと気がついた。
「お姉ちゃんっ」
「んーっ、あと5分ーっ」
「ここ、メイくんの部屋だからっ。私の部屋にしてよっ」
「メイがメイと、めいめいめい…」
「なに言ってるのかわかんないよっ」
そんな会話を聞きながら、見えていないふりで俺は掃除。
掃除機の音がうるさかったようで、先輩がやっと起きた。
そのまま家に帰ってくれるのかと思えば、メイちゃんを自分の家のほうに住ませて、自分がこっちにくるという話をしだした。
昨夜のあれは酔っていたからじゃないらしい。
「彼氏、連れ込めないよっ?」
「もういいもん、あんなやつ。メイ連れ込むからいいの。あ、男のメイね。…ややこしいから、メイはみんみんで、メイはさつきちゃんにしようか?」
「セミみたいに言わないでっ」
「みんみん、引越しするよ。なに持ってく?」
「お姉ちゃんっ」
そんな会話が繰り返されたあと。
メイちゃんは本当に先輩の家に移ってしまった。
そして、先輩が俺の隣の部屋に…というか、俺の部屋にきた。
東郷先輩のひらひらを着てみせてくれる。
「かわいいよね、これ。この部屋もかわいいー」
と、かなり気に入ってくれているのだけど。
先輩をここに住ませるのは危険と俺が判断して、メイちゃんの部屋に住んでいただく。
東郷先輩の私物が先輩のものにされてしまいそうで。
借りるくらいならいいと思うけど、とられてしまいそうで。
……添い寝、離れた。
俺の癒しの女の子。
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