第二章 未来からの男

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男の言うとおりに近くによろうと意識したわけではなかった。 ただ、目の前で起きた日常とは、かけ離れた状況に、まだ混乱がとけておらず、ただただ言葉に従うように近寄った。 残りの3人も同様であったのか、生きた5人は、 声の主のもとに、円をつくるかのように集まった。 男「みなさん、落ち着きましたか?」 男は、集まった全員の顔を確認しながら、尋ねる。 お互いを全く知らないであろう全員が顔を見合わせる。 口を開いたのは、紺色の大きめなスーツがすこしきつそうに感じるような、体格のよい30代前半程の男だった。 体格のよい男「落ち着けと言われても、そ、そんなの無理だろ。人が、人が死んでるんだぞ?」
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