5人が本棚に入れています
本棚に追加
「今回の講義のことOKしてくれてありがとう。先輩たちが喜ぶよ」
「いえ、華菜さんの言葉に乗せられてしまったので、できる限り頑張ってやります」
「それでも嬉しいよ! 人と話すのが苦手な優太君が講義をしてくれるなんて」
二人はそんな話を聞きながら二人は校舎から少し離れた建物に入って行った。優太は人との交流が苦手で理事長が気を遣って誰も使ってないこの建物の研究室にしたらしい。本校舎より少し古びた外装になっているが中はハイテクな機械などが置いてある。
「「あははは!」」
「え?」
建物の中に入るとすぐにある研究室のドアを少し開けると笑い声が二つ聞こえてきた。
「誰かいる?」
「この声は潤君かな? あともう一人は…」
「優太!」
優太が勢いよくドアを開けた瞬間に大きな影が優太に突っ込んでくる。
「その声は……レオくん?」
名前を呼ばれた整った顔をした人物は優太の背中に手を回して抱き付いてきた。
「久しぶり! 元気だったか?」
「何でここにいるの!? 確か世界中をとびまわっているんじゃなかったの…」
「それは中止して日本に来たんだ!」
ここに居るはずのない人物を目にしてビックリしているのにその本人は気にもせず腕の力を徐々に強くしてくる。
「苦しい…」
「レオ、いい加減にしないと優太が死ぬから離せ!」
苦しむ優太をみて後ろで座っていた人がレオの二人の腕をつかんで離れさせた。
最初のコメントを投稿しよう!