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「この茶葉おいしいね」
「この前理事長から頂いたんです」
「確か優太は理事長とお茶仲間だったよな~」
「そう言えば、レオ君は何でここにいるんですか?」
お茶を楽しむ中優太が最初に思った疑問を言う。するとレオは持っていたコップをコースターに置いた。
「優太、君に頼みがあるんだ」
「頼み?」
さっきまで潤と言いあってたようなふざけた顔は一切なく、真剣な眼差しを優太に向けてきた。
「私と……一緒にロボットを作ってくれないか。二人でこのロボット業界を変えるんだ」
「え…?」
突然の言葉に優太は固まってしまう。
――なんて言った……? 変えるって……。
レオの言葉に混乱してしまい頭をかかえているとレオは優太の両手をテーブル越しにつかんできた。
「君は私に話してくれたことがあった。今の世界のロボット業界は間違っているって」
「それは……」
優太とレオの出会いは四年前行われた世界最大のロボットの技術コンテスト『ワールドロボコンテスト』。そこで二人は自分の持っている知識、技術を競いあった。その縁で二人は友人になり、ともにロボット技術を競うライバルになった。
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