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マジかよ。。
そんな言葉が、脳裏に浮かぶ。
「長谷部さん!」
「うぅ。。」
相変わらずの返事しか返ってこない。
このままだと、公園で一晩過ごすことになる。。
それは、嫌だ!
仕方なくタクシーを捕まえ、長谷部を後部座席の奥に押し込み、運転手に俺の家の近くのコンビニまで送ってもらうように頼んだ。
その間、長谷部が車内で粗相をしないか、はらはらドキドキしていた。
なんとか、コンビニまで長谷部は粗相しないでいてくれた。
それに感謝しつつ、運転手さんに料金を支払い、長谷部を抱えつつ自宅に向かった。
長谷部は相変わらず気持ち悪そうにしている。
(家に着いたら、速攻で長谷部をトイレに押し込めなければ)
俺は、妙な義務感に襲われていた。
アパートの階段を長谷部に肩を貸しながら必死に登り、自分の部屋の鍵を開け、玄関に入ったときだった。
ドアを閉め終わるその瞬間、
「久瀬さん。」
色っぽく長谷部が俺の名前をよんだ。
え?
と、思い長谷部の方を向くと、
いきなり、長谷部が俺の口を自分の口で覆ってきた。
!!!???
俺は突然のことにパニックを起こす。
そんなことは知らないとばかりに、長谷部は俺の口の中に舌を滑り込ませる。
長谷部の舌は俺の口の中で動く。
「ちょっ、長谷部さん何やってるんすか!」
やっと長谷部の口から自分の口を放し、少し怒り気味に言った。
しかし、長谷部はそんなの知ったことかとかとばかりに両手で俺の頭を固定し、自分の舌を俺の口にねじ込んでくる。
「は、長谷部さんやめてください!」
長谷部の両手を振りほどき、俺は必死に抵抗する。
さっきまで、うーうー唸ってたはずなのに。。
玄関先の攻防戦は続く。
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