第2章

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目の前に嬉しそうにオムライスを食べている長谷部がいる。 何だろう、さっきまで俺の話しを真剣に聞いてくれていた人とは思えない。 「あー、やっぱケチャップライス美味いなー。王道はやはり王道ですね!間違いない。」 オムライスでテンションが上がっている長谷部を見て微笑ましく思った。 俺もデミグラスソースのオムライスを食べる。 あ、美味い。 「これも、美味しいですよ。どうぞ。」 と、長谷部に差し出す。 「本当ですか!?頂きます!」 本当に長谷部が嬉しそう。。 す、すげー可愛い。。 いけない!年上の男に対して可愛いとか、俺、危ないヤツだ!ヤバい! 目の前にいるのは長谷部じゃない。ただのじゃがいも!そう、じゃがいも!も、もしくは学生時代に圧迫面接してきた、憎き面接官だ! 「久瀬さんそんなに睨んでどうしたんですか?あ、もしかして俺、久瀬さんのオムライス食べ過ぎちゃいましたか?」 長谷部は申し訳なさそうな顔をして、聞いてきた。 「え!?違いますよ!むしろもっと食べていいですよ!」 ダメだ、今日の俺おかしい。。 いや、今日というかあの飲み会の日から。。
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