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「悪神の……」
僕は真剣な面持ちでゆっくりと言葉を発した。
それ程その組織は危険で慎重に動いていかなければならないものなのだ。
「それで場所は?……」
気づけば少女が居るのも忘れて王に食いついていた。
しかし王はそこで一度口を閉ざし、隣に立っている美しい少女に目を向ける。
王の視線に気づいているのか気づいていないのか先程と変わらず表情がない少女。
「……王?」
「ここからはあなたが説明しなさい」
王がその少女に向かって言った。
「はい」
初めてきいた彼女の声は中性的な落ち着いた声で見た目に合った澄んだものだった。
どこを見ていたのか分からなかったその瞳がゆっくり僕らに向けられ、説明を始める。
「……悪神に潜入している諜報部隊によると近々彼らは動き始める様です。
その舞台となるのがソレイユ学園。
ソレイユ皇国唯一の異能者を育成する学園です」
スラスラとまるで何度も説明したかの様に話す少女に反応したのは彼だ。
「……え、何で学校?」
それまで黙っていた鬼人が恐る恐るといった様に口を挟んだ。
そのセリフは明らかに威厳というものをどこかに落としていった様な口調で僕は溜息をつきたくなったが女性の前なので遠慮した。
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