怪談話

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「ねえ、知ってる?B組の片桐さん、自殺らしいよ」 「えー?私は誰かに殺されたって聞いたよ?首を切られてたって」 いつもはそんなに騒がしくない朝の教室。 だけどこの日は違った。 隣のクラスの女の子が、昨夜自宅で死んでいたという話が、クラスでも話題になって騒がれていたのだ。 平凡な高校生活に降って湧いたような、生徒の死亡事件。 人当たりも良く、人気者だった片桐さんが自殺するとは、私も考えていなかった。 昨日の放課後、下校する前にすれ違った時、片桐さんはブツブツと何かを呟いていた。 真っ青な顔をして、まるでこの世の終わりみたいな表情で。 あの時、何て言ってたのか……。 特に仲のいい子じゃなかったから、気にもしていなかったけど、一言だけ覚えてる。 「……気付かれた」 その言葉に、何の意味があるのか分からない。 でも、昨日の夜に死んでしまったのなら、その言葉に大きな意味があったのだろうか。 「菜月、聞いた?片桐さんの話」 友達の咲良が不安そうに尋ねるけど、私は小さく頷いただけだった。 「これってさ……あの話通りになってない?」
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