殺戮の終わり

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「お、おい、どうしたんだよ一体。美術準備室に行くんじゃねえのか?それならついでによ、原田にも声を掛ければ……」 廊下を指差して、そう言った京介に、私は首を横に振った。 「何かおかしいと思ってたの。だって考えてみてよ。他の先生達は真弥ちゃん達の方に走って行ったのに、どうして原田先生はここにいるの?」 「……まだ何とも言えないけど、思ってたって事は、他にも不思議に思う事があるんでしょ?」 影宮さんの質問には頷いて。 昨日、樹森君が踊り場で殺された時、先生は私達を見て驚いていた。 驚いた事を不思議とは思わない。 樹森君を殺したのが私達だと思っていただろうし、警戒するのは当然だろうから。 だけど……。 「原田先生はどうして、階段の踊り場にいたのかな」 違和感はそれだった。 自習室で二人死んだ。 その後生徒は自習室から逃げ出して、ここに私達がいるとは知らないはずだし、他の先生とは会っていないはずなのに。 どうして原田先生はここに? 「そりゃあ……何でだ?気分か?」 「そう言われれば不可解ね。それに……原田先生が消えたわ。階段を下りたか、どこかの部屋に入ったわね」
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