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『明日返事をする事になってるから、明日お母さん達と一緒に』
『そう、お腹空いたわね。ファミレス行こうか?』
『うん、だけど松本さんお昼食べたら仕事に戻るの?私今頃気づいちゃって。バスで帰るから大丈夫だから良…』
『またあたしが仕事を抜けて来たと思ってるの?』
『違うの?』
『(苦笑)たしかにイライラしてアシスタントに言われ抜けた事あるから…、けど【違うの?】って美和。
あたしは仕事に穴はあけないわよ。イライラしても途中抜けしてもやるべき仕事はやってるわ(苦笑)』
『ごめんなさい』
『仕事先のホテルからの帰りだから気にしなくていいわ。オフだけど事務所に寄って少しだけ仕事したら今日は終わりだから』
『私の為にまわり道させてごめんなさい。途中からバスで…』
『帰る場所は一緒なのよ。何バカな事言ってんの』
松本は力いっぱい掴んでいた箇所を見て、少しだけ肌の色が変わってる事に謝った。
『ファミレス行ったらドラッグストアで湿布買おうか、ごめんね。痛くしちゃって』
『湿布なんていらない、痛いのは一瞬だし大丈夫だから』
『美和…あたしはしてあげたい。強く握ったりしたあたしのせいだから』
『いいの、良いんだから』松本は納得いかないような顔をしていたが、美和が首を縦にふらない為に車のエンジンをかけた。
ファミレスでは食事の他に松本さんがパフェを頼んでくれた。車は松本拓也事務所に向けて走り30分で着いた。
『降りないの?』
『私仕事の邪魔だから車で待ってる』
『女の子1人車に残して行けると思ってんの?何をバカな遠慮してんの?』
『バカバカって…』
『何か言った?』
『言わない』
松本は入るなりエアコンをかけ、美和にソファーを勧め冷蔵庫からカルピスを渡す。
松本はミネラルウオーターを半分飲んでパソコンを開いた。
美和はカルピスを飲みながら1階の室内を見わたす。窓や壁・ソファーやカーテン・仕事用のファイル等が並べられた棚等…白と黒を貴重とした内装。
企画書を見ながらパソコンに打ち込んでいる松本さんの後ろ姿を美和はジッと見てた。
スタイリストの現場を2回しか見ていないけど、美和はソレを覚えていたからこそ…パソコンに向かう松本さんがえらく新鮮に思えた。
キュンッとする…
キュンッとするんだ…
1時間、美和は松本さんの後ろ姿を見てキュンッキュンッ…
松本が振り向いた時には美和は赤い顔をしていた。
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