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パールもライルも、もちろん無事である。
ただ、パールはあれから体調が優れず、ベッドから起き上がれずにいた。
そこへ、ファニーとホウプが顔を出した。
「…お姉様、大丈夫?」
「ホウプ…大丈夫よ。大丈夫。」
パールはどんなに体調が悪くても、「大丈夫」というクセがあった。
「ファニーがね。薬を作ってくれたよ!飲み続ければ、病気が治るかもしれないって!」
「まあ…本当に?」
パールが嬉しそうに微笑む。
「妖精族の薬は、ここのものより良いものよ。さあ、どうぞ。」
ファニーは薬と水を差し出した。
パールはホウプの助けを借りながら、なんとか起き上がると、受け取った薬を口にした。
スーッと、顔色が良くなったのが分かる。
「…すごい…。呼吸が楽になっていくのが分かるわ…。」
「生命力の強い薬草を調合したから、飲み続ければ絶対に強い体に変えていけると思う。…パールちゃん。もうちょっと元気なったら、妖精界へ遊びにいらっしゃい。一緒にいろんなお話しましょ!あと、薬の作り方も教えてあげるわ。」
「うん…!ありがとう!」
三人は笑顔を交わした。
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