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カレジは久しぶりに、ダンが用意してくれた湯船に浸かった。
同じ風呂でも城のそれとは全然違う。
―あの時、ひとりぼっちでレンを探して、さまよって…。
ここにたどり着いて、ダンじいちゃんと出会ったから、俺は生きてこれた…。
ただただ、感謝の気持ちでいっぱいだった。
大好きな野菜スープを食べながら、カレジは城で生活することになったと話をした。
「大事なお役目だ。それが、カレジの使命なんだ。遠慮しなくていいんだよ。店は大丈夫だから。自信を持って、世界のために、星のために働きなさい。」
ダンの言葉はいつだって、温かい。
「本当に、本当にありがとう…。」
その日は自分の部屋でゆっくり眠った。
次の日、カレジは「また会いに来るから」と伝えて、ジェーンに会いに行った。
ダンの時とは違う緊張感を覚えながら戸を叩くと、ジェーンが飛び出してきた。
「お帰りなさい…!!生きてて良かった…!本当に…!!」
明るい笑顔に心が和んだ。
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