灰かぶりの花嫁のなみだ

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「ゆきみちゃん…ゆきみちゃんじゃない…」 「つき奈ちゃん…つき奈ちゃんよね…」 アタシは、ずっと会いたいと思っていましたつき奈ちゃんと再会を果たすことができましたので、声をあげて泣いていたのでありました。 「ゆきみちゃん…どうしたの…ねえ…ゆきみちゃん…」 つき奈ちゃんと再会をしましたアタシは、つき奈ちゃんと一緒に栄の地下街にありますカフェテリアに行きまして、500円のワッフルのセットを注文しましてお茶をのみながら思い出話しに華を咲かせていました。 つき奈ちゃんは、小学校4年生までは同じ小学校の同じクラスで仲良しでありましたが、小学校5年生からはお父さまの実家があります厚木市の小学校に転校をしましたので離れ離れになってしまったのでありました。 つき奈ちゃんは、厚木市内の公立高校を卒業しました後は名古屋の女子大に進学をしまして華の女子大生ライフを送ると言うことでありましたのでうらやましいな~とアタシは想いましたので悲しくなってしまったのでありました。 アタシは、つき奈ちゃんに下田の実家から家出をした後にどこへ行けばよいのか分からないので困っていると話をしました。 つき奈ちゃんは、アタシが実家の家族とソリが合わなくなりまして家出をしてしまったことを聞きまして、どうにかしてあげたいと思っていましたので、アタシに優しくこう言ったのでありました。 「ねえ…アタシの知っている人が栄にいるのよ…ゆきみちゃんが4月から働けるようにどうにかしてあげるから…しばらくうちで居ればいいよ。」 アタシは、つき奈ちゃんの厚意に甘える形でつき奈ちゃんが暮らしているマンションで一時的に滞在をすることにしました。 アタシは、4月2日から伝馬町通りにありますきしめん屋さんで長ネギを切り刻む仕事を始めることにしました。 それだけでは収入が足りませんので、錦3丁目にありますファミマのバイトとかけもちで働くことにしました。 それでもなお足りない場合は、ナゴヤドームでビールの売り子さんのバイトや名古屋市内のデリヘル店で働きましておカネを稼ぐことにしました。 女ひとりで生きて行くためには、まずはおカネを稼がなければ… アタシは、名古屋でおカネを稼ぎまして一定の金額が貯まりましたら、名古屋市内の別の物件を探すことを決めたのでありました。
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