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「悪いね、花琳姐さん。
挨拶もなしにうちの連れ
押し付けちゃって」
「いいのよ。可愛い女の子、大好き」
お前がいないうちに
仲良くなっちゃったもんねー、と
章子の肩を抱く
花琳姐さんを見ながら、
思わず苦笑した。
「ああ、志緒。よかったー」
「章子ー」
花琳姐さんに肩を抱かれながら
志緒に向かって手を伸ばす章子。
俺の後ろから顔を出し、
するりと駆けていく志緒を見て、
ようやく緊張を解くことができた。
章子から離れ、
花琳姐さんは俺の前まで
やってくる。
「ウチのやつらに
見てこさせたけど、
お前のイロ、諦めて
とぼとぼ帰ってったそうだよ。
大丈夫だとは思うけど」
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