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退社時刻を過ぎても、雪菜は帰ることができないようだったが、部署の連中は定時で全員帰ってしまった。
聞けば明日の朝一の会議資料を全てシュレッダーに掛けてしまったとのこと。
恐らくあの連中の差し金ではないだろうか。
後日、雪菜はそう言わなかったが。
俺は仕事仕舞いをし、帰れる部下に声掛けをした。隣りの資料作りをやるぞ、と。
結果的に全員が残ってくれ、案外呆気なく資料を揃えることができた。
俺は、このことは絶対に口外しないことを部下たちに言い渡し、雪菜にも一人でやり切ったことにするように諭した。
それが、雪菜とのきっかけ。
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