第3章

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直典によく似た青年は 貴さんですね 斉藤いずみの息子の新です 今日は直ちゃんの命日なので お参りに来ました そう言ったのだ 初めて血のつながった甥に会えた 色々と話をしたいと思ったが 今から学校だと言う 引き留める訳にもいかず背中を見送った よく似ていた 声も顔も体格も まるで生き写しだ 似ているというレベルではない 直典としか思えない 新という甥を見ているだけで体が震えた 謝ることさえ出来なかった それにしても堂々としていた 想像していた姿とは違い驚いた 父親の事を直ちゃんと呼ぶのはどうかとは思ったが
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