卒業gift

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「そういえば圭吾くん、卒業ギフトありがとう」  私は髪を少しかきあげて、首元のネックレスを彼に見せた。 「私のはシルバーだけど、嬉しかったわ」  その言葉に、彼は焦りを隠せなかった。 「い、いや、その……」 「ううん、いいの。本当に嬉しかったから」  私と玲菜、そして圭吾くんの三人は、卒業の記念に「ギフト」を贈り合おうと決めていた。  本当は卒業式の日に贈るって決めてあったのに、圭吾くんは二週間も前に私たち二人にギフトをくれた。  そのあと、私は玲菜とカフェに行って、ラッピングされた箱を開けてみた。  二人とも、ハートのデザインのネックレスが入っていた。  でも、二人のそれには、決定的な違いがあった。  私のはシルバーだったけれど、玲菜のネックレスはプラチナだった。  そのとき、彼女は笑ったの……、私を見て。  勝ち誇った顔で、私を見下すように、笑った。  ねえ……、それが、どれほど屈辱的なことだったと思う?  そんな私に殺意が芽ばえるまで、たいして時間はかからなかった。
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