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子供達のはしゃぐ声が建物の中、響き渡る。
ブランコが揺れる度、鎖の軋み鳴っていた。
住宅街、オアシスの様にひっそりと存在するこの公園は僕だけでなく、皆の癒しの場所である。
日差しの強さから逃げるように木陰のベンチへ腰を下ろし、ぼんやりと園内の様子を眺めていた。
そんな僕は近くの高校に通う17歳。
え?今日、学校は?って?
アハハ!まぁ、なんて言うか……
サボりってやつ!
学校なんてカッタルイ。
いや、勉強は嫌いじゃないよ?
学校へ通う意味が分からないだけなんだ。
小春日和の昼下がり。
眠気に襲われボーッとしていると、決まってアイツがふらりとやって来る。
「眠そうだね」
声だけで誰か分かり、頬を緩ませながら「いつもの事だろ?」と笑い答えた。
木製ベンチの背もたれに背中を預け、空を仰ぎ見れば、空の蒼さがやたら眩しく感じて、また視線を落とす。
「・・・なぁんか、だるいな」
言いながら横に座るアイツに視線を向け軽く頷いた。
コイツとは、いつからだったか、キッカケが何だったかはハッキリ覚えていないけど、互いに気が合いこうしてつるんでる。
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