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『スカル4は俺に着いて来い。奴らを遠巻きに旋回して様子を見る。他の二人はその場で待機』
『了解』
キリナとカンナの二人がバジュラに向かって飛んでいくのを見て、エイミーは自分の手が少し震えていたことに気が付いた。
襲ってくることは無いだろうと言われていても、やはり未知の生物には恐怖心が沸く。
「クレアちゃん、さっき何言いかけたの?」
「あ、うん、やっぱり近づいてみてそうだなって思ったんだけど…」
そうしてクレアがエイミーに自分の感じたことと、ある計画を話始めた。
『カンナ、バジュラのことどう思う?』
『おとなしいもんだな。こちらが飛んでても気にしてないって感じで、前回までの進行の時も思ったけど、こちらの様子を見に来てるって感じがします』
『偵察なのか?』
キリナが独り言を呟いたとき、通信にクレアが割って入ってきた。
『お兄ちゃん、ゴメンね。エイミーちゃんのこと怒らないでね!』
『クレア?』
兄の問いかけに返事をせず、代わりに聴こえてきたのは「アイモ」だった。
慌てて周りを見ると、待機命令をしたはずのエイミーの機体がバジュラたちのかなり近くを旋回している。
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