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廊下から中でのやり取りを覗いていた皆が、そのままカンナのベッドの近くへと来た。
「やっとお目覚めか」
「カンナくん、良かった。心配したんだよ?」
「悪かったな。もう大丈夫だ」
無事目覚めたことに胸を撫で下ろす人たちの中、キリナだけは渋い表情のままだった。
「…カンナ、失神した経緯がハッキリするまでしばらく乗るな。EXギアでの飛行も禁止だ」
「隊長!?」
「何かあってからでは遅い。カナリアの話では異常が見られないってことらしいから、尚更乗せられん」
「この前の話では、バルキリーに乗っても問題ないって…!」
興奮するカンナの肩をカナリアが掴み、一同を見渡した。
「その事でいくつか確認したいことがある。カンナの処置はそれを聞いてから決めても遅くないと思うが?」
医者の立場としての言葉に、キリナも異論を唱えず腕組をした所にジュンが入室してきた。
「あ、カンナ先輩目が覚めたんですね。良かった」
「ジュン、どうだった?」
「はい。やっぱり僕たちの予想通りでした」
カナリアはジュンから渡された書類を確認するとジュンに頷き、ジュンもそれに返す。
「まず状況の確認しましょうか。あの時どうなったか、カンナ先輩説明お願いします」
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