白の章 Ⅱ

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これは恐らく、再生するのはあくまで肉体だけのものだから、だと思う。 大事な思い出や、身体に刻み付いた古傷、そう言ったものは無視される。 これは仮設だが、君達は、肉体が大地に縛られているのだ。 人によって黄泉返る年齢がバラバラなのは、恐らく最初に呪われたその時の年齢なのではないか。知識や知能のレベルも、黄泉返った時点の年齢に依存している様に思う。 少し複雑になってしまったかも知れない。単純に纏めよう。 呪い人は死ぬたびに、強制的にセーブポイントに戻される。もちろん、ドラクエじゃなくてFF式だ。 経験値も魔法習得度も、ギルも貯め直し。金に汚い君にとっては耐えられない話だ、うん。 だからヒジリ、簡単に死のうとするな。君の肉体は復活するかもしれないけれど、君の人生は、一度きりなんだ。 今生きている君だけのものなんだよ。 そして、私が聖域を目指すのは、原因がそこにある事が解ったからだ。 はるか遠い昔に、最初の呪いを掛けた何かが、そこにいる。 さて、では何故私が呪いを解こうとしているのか、そろそろ話しておこう。これは、私の伴侶や、親友のアクセル・ハートランド、義妹である月姫、そして、太陽王デュランにまつわる、哀しくも美しい物語。 やばい、ねえヒジリ、ちょっと格好良くない、このくだり。
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