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「何してんのはこっちの台詞ですよ。団長、何処行ってたんですか」
「あー、アクセル様だー。ヒゲぼうぼうですねー、ヒゲ男爵だー」
「おお、フレイじゃねえか。久しぶりだな、ジャンヌにミラルダも。戦乙女が揃い踏みたあ豪勢だ」
「ちょっと、話を逸らさないで下さい。何処に行ってたのか聞いてるんです」
「あー?お前、最初に言ったろ、ロズウェルの野郎に話聞いてくるってよ。だがハズレみてえだ。此処には居なかった」
「そんな!じゃああいつはどこに…」
「ここでございますよ」
背後から声がする。
引き攣った笑い声。この耳障りな声は。
「ロズウェル!」
振り向くと、私達は聖騎士の集団に囲まれていた。その中心には、にやけ顔をしたロズウェル。くそっ、やけに数が少なかったのはこの為か。
「やあやあクリス殿。アクセル殿も。全く、いけませんなあ、罪人が好き勝手に歩かれては城の沽券に関わります。それに戦乙女の皆様まで…。ジャンヌ、貴方にはこやつらの監視を命じていた筈ですが?」
「いやまあ、なんつーか成り行きで。ゴメンねクソジジイ」
「貴方と言う人は…。まあいいでしょう、私の目的は果たせた訳ですし」
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