騎士の章 Ⅰ

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団長は笑顔で言う。真っ直ぐな黒い瞳。 ああ、思い出した。 私は、この笑顔に憧れて、聖騎士になったのだ。 この人は何時も、どんな状況でも笑顔を見せる。そのお陰で騎士達は安心して戦える。この人がいるなら、私達は決して負けはしない。 そうだ。 団長が笑うなら、私はそれを信じよう。 私は、私に与えられた役割を果たそう。 「団長!孤児院で待ってますからね!みんな、付いて来てくれる?」 「メシが美味いなら行く!」 「わーい、お外久しぶりだなー」 あんたらって奴は…。 「アクセル、無理すんじゃないよ。あんたもうオッサンなんだから」 「へっ、オバハンに言われたくねえよ。若者の引率頼むわ」 「あいよ。任せときな」 「安心だ。行け!」 「はい!」 孤児院へ急ぐ!
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